How to 健康
ナイアシン・パントテン酸・食物繊維・パラアミノ酸安息香酸
■ナイアシン
歴史
1937年 アメリカのエルビエムが動物の肝臓からベラグラ治療に有効な物質ナイアシンを発見。
適応
◎ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
※ナイアシンが不足すると・・・極端な不足でペラグラ、通常の不足・・・口舌炎、胃腸障害
※ナイアシン過剰症・・ニコチン酸には末梢血管の拡張作用があるため、顔の紅潮、神経過敏症、熱っぽさなどが現れることもあります。ニコチン酸アミドではこの作用がないので、過剰症になりにくいと言われています。
また糖質と脂肪の代謝を促進、遺伝子の修復やインスリンの合成に関与、血液循環を活性化、コレステロールの抑制
※ナイアシン・所要量の目安
所要量の目安
成人男子16~17mgNE
成人女子 13mgNE
幼児 4~9mgNE
学童 10~14mgNE
学生 14~17mgNE
※NE:ナイアシン当量
許容上限量
30mgNE
30mgNE
10~15mgNE
20mgNE
30mgNE
※含有する食品:酵母、鶏肉、豆類、レバー、緑黄色野菜、バナナ など
■パントテン酸
歴史
1940年 アメリカのウィリアムスが酵母の発育素ビオスaをパントテン酸と命名。
適応
血行促進、冷え症の改善、頭痛の緩和、高血圧予防、二日酔い予防、肌の健康保持。
細胞内で糖質や脂質が燃焼するのを助ける、各種のホルモンの合成にも不可欠。
抗ストレス、不眠症の緩和、食欲不振の解消、吐き気止の役割も果たす。
パントテン酸所要量の目安
成人男子 4~5mg
成人女子 4~5mg
幼児 2~3mg
学童 3~4mg
学生 4mg
※含有する食品:酵母、レバー、肉類、魚介類、牛乳、豆類、ローヤルゼリーなど
■食物繊維
歴史
従来の日本人の食生活では食物繊維の不足は考えられませんでした。
ところが、食生活が欧米化し、動物性脂肪の摂取が増え、最近では食物繊維の重要性が認識されています。
適応
コレステロールの吸収抑制、発ガン物質の毒性を抑制、大腸粘膜の栄養素。
便秘予防、大腸がん予防、肥満・糖尿病予防、生活習慣予防.
特徴
不溶性食物繊維
水に溶けない性質で水分を吸収する働きがあります。消化器系の症状の改善にます。
水溶性食物繊維
リンゴ・コンニャクを含む。ヌルヌルした粘性で、水に溶ける性質があります。腸内の成分の吸収をゆるやかにする作用があります。この、2種類をバランスよく含んでいるのが特徴です。
※第6の栄養素
身体をつくる材料やエネルギーとなる栄養素ではありませんが、大腸がんを予防したり、便秘を解消したり、生活習慣病を予防したりと、人の健康を守るために重要な役割をする成分です。
健康を守るためには、1日20gから25gの食物繊維が必要だといわれていますが、現代の日本人はかなり摂取不足です。1947年当時の日本人は平均約27gも摂っていましたが、現代では平均15gです。これは日本人の食生活が欧米化し、野菜、海草、イモ、豆などの食物繊維を多く含んだものを食べなくなっているためです。
食物繊維は、小腸で消化されたり吸収されたりせずに大腸まで到達します。そして大腸に届いた食物繊維は、水分を吸収して数倍から数十倍に膨れて腸壁を刺激します。食物繊維に含まれた水分は、便を軟らかくして量を増やすので排便がしやすくなります。また、がんなどの原因となる腸内の有害物を吸収して体外に排出する働きや、腸内の 善玉菌を増やす働きもあります。食物繊維は、これらの働きで腸内の健康を守ります。日本人に大腸がんが増えてきているのも、食物繊維の摂取不足と関連があると考えられます。
■PABA/パラアミノ酸安息香酸
歴史
ビタミンの1つ。体内合成できない微量栄養素。効能
適応
軟膏として使うと日焼けを防ぐ、火傷の痛みを和らげる。皮膚を健康的にすべすべに する、しわが出るのを遅らせる、髪の毛の自然の色をとり戻すのを助けます。
特徴
水溶性。ナイアシンと同じく、ビタミンBコンプレックスの新しい仲間の一つです。普通の計量単位はミリグラム(mg)。体内で合成されます。RDAはまだ定められていません。葉酸の合成を助け、体がタンパク質を使う上で重要な働きをしたり、太陽光線から体を守る重要な特性をもちます。バントテン酸の吸収を助け、その効果を高める働きもあります。動物実験では、バントテン酸と一緒に働いて、白髪を通常の髪の色に戻す作用を示しました。
注意事項
※毒性は知られていませんが、長期間大量に摂ることはすすめられません。PABAの摂りすぎによる症状の一般的なものは吐き気、嘔吐があります。
※ワンポイントアドバイス
PABAと葉酸を組み合わせて措いることで、白髪になりかかった髪を元の自然の色に戻せたという人もいます。動物実験ではその働きが確かめられているので、髪を染める代りに何かやってみようという人は、試してみる価値があります。その目的のためには、一日に1,000㎎、週に6日摂取してみてください。
※含有する食品:レバー、ビール酵母、腎臓、無精製の穀類、米、ふすま、小麦胚芽、糖蜜etc。