How to ハーブ

セントジョンズワート・ニンニク・梅肉エキス・ハトムギ




■セントジョーンズワート
使用部位:全草
 
歴史      
オトギリソウ科の多年草で古代ギリシア以来、伝統的に用いられてきました。ドイツで盛んに研究され、アメリカで旋風を起こした食材です。
セントジョーンズワートの名はキリスト教の民話から来ています。
 
適応      
抗ストレス、抑うつ、不安を感じやすい時のサポート
 
特徴      
「セントジョーンズワート」エキスの薬理活性本体は、「ヒペリシン」と言われていますが、Dr.W.シュワーべ製薬の研究によって「ハイパーフォリン」であることも証明されました。「ハイパーフォリン」は、酸化されやすい不安定物質ですが、神経伝達物質のセロトニン、ノルアドレナリン、ド―パミン等の神経再取込みを阻害し、神経活動を活発化させます。その他、フラボノイド、タンニン、キサンソロン、モノテルペン、フィトステロールなどの自然のセントジョーンズワートに含まれる健康成分もそのまま含有されています。ドイツでは抗うつ剤として使用されていて、取り扱いには注意が必要です。
 
※ドイツでの臨床データの1例
数箇所のメディカルセンターで135人のうつ病患者を対象に行われた研究では、セントジョーンズワートを毎日900mg摂った人と、イミプラミン(抗うつ役)を75mg摂った人が比較されています。その結果、セントジョーンズワートは、イミプラミンと同等の効果を示し、またある項目に関しては25%勝っていた。そして副作用がほとんどなく、あっても軽微なものだった。と報告されています。
 
注意事項             
※副作用はまれで比較的無害です。最も多いものは胃腸の不調。セントジョーンズワートに対するアレルギーはごく希にあります。報告によると、すべての副作用はセントジョーンズワートの摂取を止めると消失します。
※多量で気分が落ち着かないなど症状が発現する場合があるといわれています。
※妊娠・授乳中の方またはお子様は、摂取を控えてください。
 
※禁忌事項
薬物との相互作用に注意!
セント・ジョーンズワートは、以下の薬物に対する肝臓での解毒酵素の働きを促進させるため薬剤の効果を減弱させるため、厚生労働省の通達により、以下薬剤との併用は禁忌となっています。
ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、インジナビル(抗HIV薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)、避妊薬(ピル)
 
●指定外の薬剤で注意するべき薬
抗うつ薬(SSRIや三環系抗うつ薬)、高脂血治療薬等、抗てんかん薬
 
 
 
■ニンニク
歴史      
エジプトに端を発っしており聖書やユダヤ教の聖典にも出てくる、ギリシア・ローマ時代の有名な医師,例えば,ヒポクラテスやガレンもその効用を述べているほど有名なハーブです。
 
適応      
コレステロール低下、抗菌、血糖値低下、胆汁分泌促進などに。
体力減退、食欲不振・消化器の不調、呼吸器・循環器系の強壮、感染症予防
 
特徴      
ニンニクのなかの活性成分は硫黄化合物アリシンで、これがニンニクのいろいろな作用の元と考えられています。ニンニクにはいろいろな作用がありますが、血管系への作用、抗菌作用、抗癌作用が主たるものです。
ニンニクは血液中のコレステロールや中性脂肪を穏やかに下げ、HDL(善玉)コレステロールを増やします。血小板の粘着力も下げます。その結果、血液凝固阻止剤として作用します。
臨床的には、心臓発作を起こす確率が減り、また間欠性跛行の症状も改善するといわれています。
 
禁忌事項             
※空腹時に摂取すると刺激が強く、胃痛をおこすことがあるので注意。
※それによって胃があれることも。妊娠中や授乳期は禁忌ではないが、大量に摂らないこと。
※抗血液凝固作用があるので、抗凝固剤を服用している場合には、医師と相談することが必須です。(ワーファリン等)
 
 
 
■梅肉エキス
歴史      
梅は中国の四川省や河北省あたりの原産といわれ、二千年の昔から薬として使われている息の長い食品です。日本には奈良時代に「鳥梅(うばい)」という形でもたらされたものが最初とされています。当時から広く食薬として珍重されていましたが、江戸時代には現在のような梅干し、梅肉エキスも作られるようになりました。その効用が広く伝わるにつれ「医者を殺すに刃物は要らぬ、朝昼晩に梅を食え」と言われる程になりました。
 
適応      
血行を促進、血流改善効果、高血圧予防効果、疲労回復、風邪、貧血、神経痛、リウマチ、下痢改善、冷え症改善、便秘改善、二日酔い改善
 
特徴      
梅肉エキスと梅干しは、どちらも梅の実からつくられます。しかし、梅肉エキスは青梅の絞り汁を長時間煮詰めて出来ており梅干しと違って塩分をまったく含まない梅の濃縮エキスで、クエン酸、リンゴ酸など天然の有機酸がいっぱい含まれています。また梅肉エキスの製造過程において生成される「ムメフラール」と言う物質がクエン酸などとの相乗効果で、中性脂肪など多く含まれるドロドロとした血液を、サラサラの血液にして血の流れをよくします。血液の流れが良くなると言うことは、毛細血管の隅々まで酸素や栄養分をより早く届け、疲労の原因でもある乳酸などの老廃物を取り去り、体の新陳代謝を促進します。その結果体の活力が高まり生活習慣病にもかかりにくくなるわけです。その他に優れている点は、強力なアルカリ性食品だと言うことです。
肉類や、乳製品、たまご、砂糖など普段口にしている酸性食品が多い中、健康を維持するためにはなによりもバランスのとれた食事が大切になります。現在の食生活によって酸性化した体を中和させるには野菜、穀類などのアルカリ性食品が必要とされます。
 
 
 
■ハトムギ
歴史      
ハトムギは、麦の一種であり、原産地は中国南部からインドシナ半島ではないかと考えられます。ハトムギは司馬遷の「史記」にも登場し、あの楊貴妃も愛用していたらしく、大昔からハトムギは重宝がられていたようです。ハトムギは中国から 約300年前日本へやってきました。日本でも強壮・滋養食品として食べていました。
 
適応      
消炎・利尿・鎮痛・排膿作用・体内の水分や血液の流れをよくして新陳代謝活発化、解毒・排泄をうながします。便秘、神経痛、リウマチ、慢性気管支炎、心臓病、肝臓病、アトピーetc
 
特徴      
漢方名は、ヨクイニン。コメやムギよりもカロリーが高く、タンパク質、ビタミンB1、カルシウム、鉄分などを豊富に含み、なかでもタンパク質は良質のアミノ酸で形成され、他の穀類に比べて新陳代謝が大きいといわれています。
蛋白、鉄を玄米の約2倍含んでおり皮膚の角質層の新陳代謝を高めるコイクセノリド成分を含有しています。肌のトラブル改善、イボ取り、利尿作用や下痢、便秘にも良く、消化も助け胃を丈夫にします。   
        
注意事項             
体質に合わない人もいます。体を冷やす作用があるので、冷え性の方、妊婦は慎重に用いましょう。

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